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企業では、自社製品の優れた品質や価値の認知向上のため、日々企業努力をするものですが、たとえ商品そのものが優れていたとしても、サイズや色が違うなど、時には返品を受け付けざるを得ないことがあります。
こうした時のために、返品条件を設けておくことが必要です。お客様が今後リピート顧客になるか、もしくは競合他社に移ってしまうかは、返品が簡単にできるかどうかで大きく左右する可能性があります。
返品条件に関してテキサス大学ダラス校が行った研究によると、返品できる期間が長く、かつ返金される金額の割合が大きい方が、総売上を増やすのに効果があるという結果が出ています。
実際に、優れた商品を提供することに加えて、商品の返品方法が寛容で柔軟、かつスムーズということで、高い評価を得ている企業も存在します。
ここでは、お客様も満足でき、リピート率も高まる公正な返品条件を作るヒントをいくつかご紹介します。
返品条件はわかりやすいものにする
お客様があなたのお店の返品条件を読んだときに、「この商品は返品できるのか?それとも返品不可なのか?」というような疑問を感じさせてはいけません。返品が可能な商品のタイプ、商品の状態、そして、もし返品の受付期間を設けている場合には、その期間を明確に表示しましょう。また、現金で返金を行うのか、もしくは、返品される商品を同額分の商品券をお渡しするのかなど、返金方法を明確にするようにしましょう。例えば、米国のZapposという企業は、配送が無料かつ迅速であることで知られていますが、同社のウェブサイトでは、3段階の返品プロセスが明確に規定されています。あなたのウェブサイトや店舗でも、返品条件を前面に押し出すとともに、文言をわかりやすく簡潔にするように心がけましょう。返品が簡単にできることを示すために、画像を加えることもおすすめです。
返品期間には余裕を持たせる
オンラインショップの魅力の1つに、購入プロセスの利便性があります。したがって、返品期限を厳しくすることで、不便だと感じられてしまうことは、得策とは言えません。お客様が購入した店舗にすぐ戻れるとも限らないので、実店舗でも同様のことが言えるでしょう。消費者が、購入した商品を手元に残すか返品するかを決めるまで、時間がかかる場合があることを認識しましょう。Costcoでは、電化製品の場合、90日の返品期間が設けられています。また、Zapposでは返品期間は365日、さらにNordstromという米国のデパートでは、返品の期限を設けていません。当然ながら、小規模な企業が商品の返品期間を無制限にすることは、必ずしも現実的ではないでしょう。しかし、できるだけ柔軟性を持たせること、競合他社の返品条件をチェックしながら、お客様にとって魅力のある返品期間を提示することが重要です。
パッケージに返送用ラベルを同梱する
返品プロセスをさらに簡単にするために、商品の発送の際には、シール状の返送用ラベルと返品方法をわかりやすく示す説明書を同梱するとよいでしょう。実店舗がある場合は、店舗での返品も可能にすると、オムニチャネル(※1)を実現させることができます。
店舗での返品も可能にする
Eコマースの注文時に、商品に返送用ラベルを同梱するのはよい方法ですが、返送での返品を好まないお客様もいます。そこで、Eコマースでの注文でも実店舗で返品できるようにしておくとよいでしょう。これは、Gap、Nordstromなど、多くの大手小売業で標準的なサービスとして提供されています。実店舗での返品を受け付けることで、利便性においてお客様に付加価値を与えることができます。
お客様からご意見・ご感想をもらう
お客様があなたのお店の返品条件についてどう感じているかを知るには、直接、お客様に尋ねるのが一番です。返品処理が完了した直後に簡単なアンケートを送付して、良かった点、悪かった点や改善点などを尋ねます。お客様の意見を真摯に受け止め、返品条件の改善に役立てましょう。例えば、米国のスーパーのTargetでは、このほど、競合他社の寛容な返品条件に遅れを取らないように、一部の商品の返品期間を1年に延長しています。
注釈:(※1)オムニチャネルとは、「すべての」「あらゆる」という意味を持つ「オムニ(Omni)」と「集客のための媒体」「販売経路」という意味の「チャネル(Channel)」をあわせた言葉です。顧客が商品やサービスを購入するチャネルをシームレスに連携し、情報収集から購入、リピートまでさまざまなチャネルを自由に使える状態を指します。
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